発達障害の子育てをしていると、子供の将来を考えると不安が大きくなりがちです。
私もそんな1人です。
そんな不安を抱えていた頃に…
ブレない子育て 発達障害の子、「栗原類」を伸ばした母の手記 という本と出会いました。
栗原類さんの母・泉さんは、冷静な考えを持った方です。
泉さんの子育てを知って、私の不安を以前に比べて小さくすることができました。
同じように発達障害の子育てをして、将来を不安に思っている親御さんにおススメの1冊です。
栗原泉さんの子育て法①発達障害の子育てのコツ
努力してもできないことがある
試行錯誤していくら努力しても、どうにもならないことがある
と、書かれています。
これは私も長男を育てていて実感しています。
多くの子が当たり前にできることも、長男には努力してもできないことがあります。
「みんなと同じように」と思うと、努力しなければいけないことが多くなるんです。
多数派の人だって、毎日たくさん努力するのは難しいです。
私も最近は「これはできなくてもいい」と思えるようになりました。
本人が達成できそうな目標・課題を、なるべく1つに厳選するようにしました。
本人が「がんばった方がいい」と思えるまでは、あまり言いすぎないようにしました。
1~2回程度、「これは出来た方がいい」と短めに理由と一緒に伝えます。
本人の中にその意識を植え付けておいて、成長して思い出してくれたらいいな、くらいに思っています。
どうしてもできない時は、「できません」と伝えて助けを求められるように教えていきたいです。
発達障害の子は、がんばらないといけない回数が多いので、がんばらせすぎないようにした方がいいかと、現在は考えています。
根気強く教える
発達障害の子の場合、何度言ってもすぐに改善できないことがあります。
いや、発達障害の子に限った話じゃないですよね。
泉さんが言うには、必ず頭と心にガツンと入る日が必ずあるそうです。
私も知っていると知らないでは違うと思っています。
今出来なくても…
- 出来るようなればやります。今はまだその時じゃないと思いましょう。
- 種を植えていると感覚で、教えていく
親が焦らないことが大事ですね。
注意の仕方
類さんの場合…
”先に注意して、最後にほめる”という方法が効果的だったそうです。
最後に注意すると、ネガティブなイメージが残りやすいんだそうです。
子供っぽくなくていい
類さんは、子供っぽくない言動を発する子供だったそうです。
実は長男もそうなんです。
同級生や家族にも敬語を使うことがあります。
子供の時は確かに違和感を感じます。
でも大人になった時のマナーとしては、大人っぽい言動は間違えじゃない。
泉さんは将来を優先して直さないと書かれていました。
私もこの言葉を見て、自信を持って直さないでいいと決めました。
”みんなと同じような子に”と思わなければいいんです。
栗原泉さんの子育て法②選択肢を増やす
楽しいことを少しでも多く提供することを心掛けたそうです。
芸術の教養
泉さんは類さんに…
- たくさんCD聴かせる
- ライブや映画になるべく連れて行く
芸術の教養を身につけさせるように育てたそうです。
私もいろいろな音楽を家で流したり、テレビや動画で色々な情報を見せるようにしています。
ただ長男の場合は、私の影響は受けてませんが、好きな音楽などは増えているようです。
好きなモノがたくさんあると、会話のきっかけ・仲間や知人との仲を深めるツールにもなります。
世界の広さを教える
自分を追い詰めないためにも、子どもも親も「世界は広くて、ちょっと他の場所に行ったら、こことは同じではない」ということを知ること、体感する必要があると思います。
これ、本当に理想ですよね。
学生の場合は、学校だけじゃないだって。
泉さんは世界が広いことを伝えるために、20か国以上旅したそうです。
我が家は海外は無理ですが、近場の日帰り旅行で色々なものを見せたいと考えています。
将来に向けて
バイリンガルも含めて、泉さんは類さんの選択肢が増えるような行動をたくさんされています。
我が家もプログラミングに触れさせている最中です。
でも、まだまだですね。
泉さんの詳しい行動は、ぜひ本を読んでみてください。
栗原泉さんの子育て法③学校の対応法
発達障害のお子さんの配慮を学校にお願いをして受け入れてもらえないことはあります。
いくら法律が決まったとしても、現場はまだ追い付いていない印象を受けるのが現状です。
栗原類さんのお母さんは…
- 配慮をお願いする
- 断られる
- 「ですよねー」と応じる
- クラス替えや進学で同じ配慮をお願いする
を、繰り返し、「まあ理解されないよね」と期待をせず、少しでも聞いてもらえたら感謝をする姿勢だと、心が折れないそうです。
ポイント
- 日本の学校は、発達障害への知識や配慮は、今はまだ発展途上なんだと思います。
- 保護者は勉強して交渉力をつけた方が、配慮を受け入れられる確率は上がるかもしれません。
- 日本の学校でも、学び方の多様化が当たり前になるように、徐々に進むといいですね。
- ただし、先生と、学校と戦うという姿勢は避けたいですね。
理想の社会・教育
板書が苦手ならスマホで撮影させる、視力が弱い子には眼鏡やコンタクト、など…
栗原類さんのお母さんは
「結果の平等ではなく機会の平等を」
(略)
(日本では)「みんなが同じものを使って勉強する」という結果の平等を優先させるのです。
と、おっしゃっています。この言葉が浸透することを願っています。

日本の一律教育の悪い所ですよね。
「一緒じゃないと、ずるいと言われる」
「それを言う子に納得いくように説明できんのかい」って思うんですけどね。
まぁ、面倒なんでしょうね…
「お子さんだけできません」に対して
ちなみに、保育士さんや先生の「〇〇ちゃんだけできない」は受け流すでOKです。
類さんのお母さんは逆に「これは類しかできませんけど」と言い返したそうです。
ポイント
- それが出来ないと将来困るなら、スモールステップでやりすごせるレベル・低い目標を目指しましょう。
- それが出来なくても困らないなら、「出来なくても生きていける」でもいいんじゃないかな、と思います。
栗原泉さんの子育て法④まとめ
発達障害の子育てをしている母親として、この本に出会えて良かったです。
- 発達障害の子どもは、がんばってもできないことがある
- 世界の広さを教え、子供の選択肢を増やしてあげる
- 学校に配慮をお願いする時は、聞いてもらえたらラッキー!くらいの気持ちで
発達障害の子育てをする考えの柱を作ってもらった感覚です。
現在の栗原類さん、色々なことにチャレンジして、好きなことに夢中で、楽しく生きている印象を受けます。
発達障害の子どもを育てる親御さんに、ぜひおすすめの1冊です。